一見、ふつうなこと。
AERAで発行された「ニッポンの映画監督」という本を買った。
映画監督にスポットを当てて、21世紀の新しい日本映画のベスト10を紹介している。
というわけで黒澤や小津のいないランキングとなる。
ベスト10で唯一わたしが観ていなかった映画は「ハッシュ!」
その「ハッシュ!」を昨夜、DVDで観た。
ゲイのカップルと子供をもちたい女性の物語。
女性はゲイの男性に精子をくれ、と頼む。
セックスができないなら、スポイトを使おうよ、という。
しかし女性には2度子供を堕ろした過去があった。
2人のゲイと1人の女性。
一見、普通じゃない彼らの日常が、物語が進むにつれ、すごくまともに思えてくる。
ふつうに幸せになりたいこと。
だから人生、まだあきらめたくないんだ、てこと。
だからあなたと一緒にいたいんだ、てこと。
主人公の女性は子供の頃、家具と家具の隙間に入るのが好きだった。
「小さい頃、一度でも誰かにギュッて抱きしめられていたら、アタシはこんなふうにならなかったと思う」
「ハッシュ!」はそれでも暗い映画ではない。
心地の良い映画。
エンディングで流れるBobby Mcferrinの「Hush Little Baby」が人生捨てたもんじゃないだろ、と言っているように聴こえた。
ふぞろい〜
でもいいじゃん!
【250/1973】
by tabijitaku
| 2008-03-13 07:55
| 私が私であるための1973枚