映画「休暇」を観て
土曜日の休日出勤の後、最終上映の映画を観に行く。
死刑執行までの刑務官と死刑囚の姿を描いた映画「休暇」
西島秀俊が死刑囚役を演じると知っては、これは見逃せないな、と思った。
この映画は死刑執行について「賛成」も「反対」もしていない。
ただありのままに、この世の中に「約束された死」を待っている人間がいるという事実と、それに立ち会うことを職務とする人々がいる、という現実と向き合った映画である。
重い。
とても重い。
苦しい。
とても苦しい。
ひとは他人の不幸を礎にして幸せになってはいけないのだろうか?
ひとはしあわせになることを計算してはいけないのだろうか?
ひとは自分勝手にしあわせになってはいけないのだろうか?
この映画は、無言で問い掛けてくる。
映画「休暇」は1人でも多くの方に観て欲しくない傑作だと思う。
観て欲しくない、というのは批判ではなく、観ないですむのなら、どうぞ観ないで欲しい、というわたしの本音。
この映画に関わった全ての人々をわたしは、ただただ尊敬する。
さて、冒頭の写真。
屈伸しているように見える老人は、実は探し物をしていたのだと思う。
彼の探し物はおそらく「幸運」である。
【385/1973】【386/1973】
by tabijitaku
| 2008-06-08 23:21
| 私が私であるための1973枚
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