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昭和幻燈館

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怪しげな誘いは東京青梅市にある昭和幻燈館。
初めて訪れたとき、ここは小さな町のサンドイッチ屋さんだった。
いまも青梅土産やドリンク、御菓子は売っているが、改装によって昭和の暮らしを再現したジオラマ展示が見られる昭和幻燈館として生まれかわった。
普通に歩けば30秒もかからない小さな展示室は、たっぷりと時間をかけてゆっくり歩きたい魅力に溢れている。

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懐かしい、という感覚はとても不思議で、戦前戦後の日本を知らない自分がなぜ、とも思うのだけれど、理由は理屈ではなく、大げさに言えばそれは自分の中にあるニッポン人が「ただいま」と言える場所であり、「おかえり」と言って欲しい部分なのだと思う。

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子どもの頃、わたしの父はわたしが起きているうちに帰ってくることはまずなかった。
母から聞いた話で憶えているのは、当時ミニカー好きだったわたしのための、仕事帰りによくミニカーを買ってきてくれたこと。
バケツいっぱいのミニカーはどこにいってしまったのだろう?
家路に着く父が見た風景に思いを馳せるだけで、昭和という時代の空気を感じることができる。

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かつて青梅にはこんな映画館があったという。
いまはシネマはないが、青梅は映画の町として有名で、町中の至るところに映画の手描き看板がある。複合映画館全盛の時代ではあるが、自分の暮らす町にこんな劇場があったら幸せだろう。

青梅はいまでも年に1度か2度ふらりと訪れる場所。
写真は去年の12月半ば。
紅葉はこの時分が美しい。

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by tabijitaku | 2008-11-12 07:43 | 私が私であるための1973枚


中庭、それは外。でも内側


by tabijitaku

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